〜そよ子さんからの絵手紙〜

月曜の朝、
小屋の入り口にある真っ赤なポストを覗くと、
一枚の葉書が入っていた。

表。
『たいようじりじりあついよう。
 めざましじりじりうるさいよう。』
可愛らしい緑色のカエルが暑そうな顔で歌っている。

裏。
『しょちゅうおみまいもうしあげます。』

「そよ子さんからだ。」
蛙はすぐに、その差出人が分かった。

そよ子さんは、近所に住む六歳の女の子。
幼稚園は虹組で、ギロの名奏者。
去年のお遊戯会でギロの演奏をして以来、
あの音の響きに夢中になってしまったという。
「がぎぐげご〜♪がぎぐげご・ご・ご・ご・・・・♪」
そよ子さんはいつも、
蛙の小屋に遊びに来ると、
そうやって歌いながら、
誕生日に買ってもらったギロを得意気に演奏してくれる。
天気とご機嫌良いときは、
ダンスまで披露してくれる。

そよ子さんは蛙の大切な友人の一人。
蛙はそよ子さんのことを、とても尊敬している。